令和4年1月30日に開催予定の第70回勝田全国マラソンにつきましては、本年6月に第1回実行委員会を開催し、コロナ禍における安全・安心な大会の開催に向けて、参加者を例年の半分にするなどの規模縮小に加え、ランナーをはじめ大会に関わる皆さまへの体調管理チェックシートの提出、会場入口での検温や会場への入場制限など、感染症対策について検討を重ねてまいりました。
しかしながら、7月末から従来株より感染力が強いとされるデルタ株が猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の第5波が到来し、爆発的な感染者の発生により、茨城県のみならず、全国的に医療体制がひっ迫する事態となっております。また、この変異株の猛威は家庭内感染の増加を引き起こすなど、市民生活に大きな影響を与えております。
このような中、スケジュール上、参加者の募集を行う時期となり、今一度さらなる感染症対策をはじめ、大会運営を見直す必要が生じたことから、9月15日に臨時実行委員会を開催いたしました。
この実行委員会において、各委員から大会運営にあたってのさらなる安全対策や募集時期の延期、経済・観光への配慮など、あらゆる視点から、安全・安心な大会として開催するためにはどうしたらよいかを長時間にわたり議論し、様々な意見が出されました。
まず、参加者のさらなる規模縮小は、大会予算が成り立たなくなることから実現が難しく、募集時期の延期は、大会を1月に開催するスケジュール上、多くの課題があり困難であります。
また、募集開始をした後に中止とした場合は、ランナーの皆さまに参加料を全額返金することができないなど、走る機会を提供できないにもかかわらず、負担をお願いしなければなりません。
さらに、現在、新型コロナウイルスワクチンの2回目接種を受けた人の割合は、全国民の5割以上になるなど、ワクチン接種は進んでおりますが、ブレイクスルー感染や新たな変異株の発生、冬に向けて第6波の懸念があるなど、中長期的に厳しい感染状況が発生する可能性も専門家から報告されており、依然として先行きが不透明な状況であります。
以上のとおり、現在できる限りの感染症対策や大会運営の見直しについて、様々な検討を行いましたが、全ての皆さまが納得する対策には至らず、万全な体制でランナーの皆さまをお迎えすることが叶わない状況であることから、苦渋の決断ではありますが、実行委員会において、大会を1年延期することを決定いたしました。
これまで、前回の第69回大会は中止としたため、第70回大会こそは、走ることを楽しみにしているランナーの皆さまを、ここひたちなかの地でお迎えできるよう、本市の冬の風物詩である「勝田の風」となったランナーが市内を埋め尽くした光景を思い描きながら開催に向けた準備を進めてまいりました。実行委員会としましては、開催を楽しみにしているランナーの皆さまの想いに応えられず、今回の決定を大変残念に、悔しく、申し訳なく思っております。
結びに、第70回大会は1年延期という判断をしましたが、令和5年1月の開催の際には、大会を盛大に開催し、実行委員をはじめ、大会役員、ボランティアが笑顔でランナーの皆さまをお迎えできるよう、安全・安心な大会の開催に向けて、引き続き、誠心誠意取り組んでまいりますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
令和3年9月17日
勝田全国マラソン大会実行委員会
会長(ひたちなか市長) 大谷 明